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著作分類 IIRワーキングペーパー
著者 木村めぐみ
論文タイトル 意識の創造:クリエイティブ産業の競争資源
機関名 一橋大学イノベーション研究センター
ナンバー WP#17-08
公開日 2017/05/24
要旨 本論文では、クリエイティブ産業特有の競争資源を明らかにした。クリエイティブ産業とは、英国のブレア政権[1997-2007]によって創られた産業(イメージ)であり、技芸[art]、つまり、人が知識を活用するプロセスの論理に再構築された「企業者」(Schumpeter 1912)像である。その競争資源とは、創造された意識[consciousness]、つまり、視点・思考・実践の規律であり、伝達・共有された知識の質に反映される知性[sense]と感性[sensibility]である。第一に、クリエイティブ産業特有の意識とは、知識創造(Nonaka & Takeuchi 1995)とは、逆のプロセスで考える習慣が創造させる意識である。そのプロセスは、人や組織に内面化されている知識の問題の発見、連結化された知識の分解、知識が表出化された理由の探求、さらに、その知識を表出化させ、連結化させ、内面化させた、共同化されている知識の発見と、その連続である。第二に、伝達・共有された知識の質は、5分類16項目(知識創造の4つの目的、3つの状況、3つの対象、3つの主体、3つの段階)と、その組み合わせによる分析や計測が可能である。知識の共同化、表出化、連結化、内面化は、言語や製品、サービスなど、何らかのメッセージを伝達する客体が果たす基本的機能であり、実際に、質の高い知識を創造できる人や組織にとっては、知識を創造する目的である。つまり、さらに細かい分析単位とより複雑なプロセスで知覚、分析できなければ、イノベーションを実現できるような、質の高い知識を創造することはできない。第三に、質の高い知識とは、普及するアイデアであり、知識創造の目的、状況、対象、主体、段階が明確であり、勘や情熱、自由、天才、マジックといった言葉では片付けることができないほどに、厳密かつ複雑に創造された知識である。しかしながら、クリエイティブ産業が求めているのは、知識の質についての科学的な分析というよりは、自らや他者の知覚・行動・感情や、言葉や製品、サービスの形態・機能・質の分化的知覚、分析、統合の習慣である。
備考
参考URL
ラベル クリエイティブ産業
登録日 2017/05/24

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