要旨
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デンソーのガソリン噴射に関する開発の源流は、1960年代初頭の機械式ガソリン噴射装置の開発である。その開発がベースとなり、1972年に初期型の電子制御式ガソリン噴射システム(EFI)を実用化した。初期のEFIの上市でボッシュに遅れをとったデンソーは、O2センサによるフィードバック方式EFIと三元触媒という画期的なシステムを皮切りに、EFIを構成する各部品の性能を向上し続け、EFIの商品性を向上し、EFI搭載車を広く社会に浸透させることに成功した。その背景にある、企業の壁を超えて一体となって行われた共同開発や、したたかな販売戦略ならびに特許戦略を追う。
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