要旨
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多くの企業家は、起業前までに蓄積された専門的な「技術・知識・経験」などを活用し、新事業のアイデアや新しい技術を創出することによって起業している。また、苦心のすえに新事業や新技術を創出した企業であっても、日々激しく変化する市場環境と厳しい市場競争のなかで生き残ることは容易ではない。「ヒト・モノ・カネ・情報」といったあらゆる経営資源に制約を受ける中小企業においては、さらに困難さを極めるといえよう。
「株式会社ハンズグループ」は、創業時の事業や新規事業に関する技術や知識、経験が無いなかで、さまざまな「出会い」や「機会」を活用しつつ、自社の業態を柔軟に変えながら事業を拡大させてきた。創業から現在まで、どのような経営判断や経営行動があったのか、その変遷を辿りながらハンズグループの成長プロセスを考える。
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