要旨
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インターネットやコンピュータグラフィック技術の進化・普及により消費者コミュニティから生の声を吸い上げたアイデアをもとに、既存の流通チャンネルには流れにくいような新しい商品を開発・販売し収益をあげるビジネスの可能性が生まれている。
これまでのモノづくりの流れは、作り手・売り手である企業を起点として、商品をいかに大量に効率よく消費者に届けるか、という観点から構築されてきた。しかし、新しいこのモデルでは、不特定多数の消費者から「欲しいもの」についてのアイデアを集め、市場性があるものを選別し、製造ロットおよび価格を特定したうえで予約を募って商品化を決める、というアプローチをとる。
収益性の確立に向けてまだ課題の残るシステムではあるが、すでにいくつかの成功事例が生まれつつある。
このモデルの先駆的なケースとして、家電を中心とするDTO(Design-to-Order)サイト「空想生活」を運営するエレファントデザインと、マニア向けの雑貨の商品化が中心の「たのみこむ」を運営するエンジンの2社を取り上げる。
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