要旨
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国内のインクジェットプリンターメーカーでは、過去十数年にわたりセイコーエプソンとキャノンが技術開発競争を伴った壮絶なシェア争いを繰り広げている。
東京オリンピック終了後いち早くプリンター事業に力を入れ1980年代までは優位な地位に立っていたセイコーエプソンだが、1990年代に入ると、その地位は逆転。
1997年に再逆転を果たすまでには、潜在性は高いものの技術的不確実性が大きいインク吐出方式をあえて中核に据え、精密機械加工技術の駆使により低コスト化、小型化を実現するという独自の取り組みが功を奏している。
その技術戦略上の特徴と、成功要因を考える。
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