要旨
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1980年代までビール市場の圧倒的シェアを誇ったキリンビールは、アサヒビールの「スーパードライ」の登場以降大幅なシェア縮小とビール事業の収益低下に直面している。その背景には、主力ブランド「キリンラガー」の生ビール化という商品政策、マーケティング上の戦略的失敗があった。キリンビールはなぜ、アサヒビールの攻勢を阻止できなかったのか。なぜ、主力ブランドの顧客層を見誤ってしまったのか。なぜ「キリンラガー」を生ビール化してしまったのか。戦略策定の落とし穴はどこにあったのだろうか。キリンビールの失敗から読み取るべき教訓を考える。
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