要旨
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製造業に特化したアウトソーシング会社、日本エイムは、「モノづくりの技能を継承して、日本の製造業を強くする」というミッションを掲げ、創立からわずか9年で株式上場を果たした。同社の基本戦略は、国内の半導体・液晶製造への集中・特化、生産ラインの一括請負という2点に集約される。2000年以降、事業の急拡大とITバブル崩壊後の業績低迷によって顧客企業の単なる雇用調整弁としてのビジネスの限界を悟った同社は、いかにして復活への戦略を見出していったのだろうか?国内メーカーが急速にアジアでの現地生産シフトを進めるなか、日本国内にこだわり、製造業とサービス業を融合した独自の形態を追及する日本エイムの軌跡を追いながら、新しい企業間分業のあり方としてのアウトソーシング・ビジネスの可能性を考える。
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