要旨
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サウスウエスト航空は、1967年にダラスにて民間旅客航空会社として設立され、わずか3機のボーイングで就航してから着実に成長し、2004年には417機のボーイングで米国国内の、約60都市間を運行している。米国の旅客航空業界は大手航空会社が大きなシェアを占める寡占市場であり、市場自体はそれほど成長していない。2001年9月の同時多発テロ以降は、大手航空会社ですら利益を上げることが難しくなっている。しかしながらサウスウエスト航空は低価格とユニークなサービスで、顧客に高い満足を与え、30年以上連続で利益を計上している。これは米国の旅客航空産業では類を見ない記録である。この寡占市場に参入したテキサスの小さな航空会社は、どのようにして競争優位を確立していったのだろうか。サウスウエスト航空のビジネスの仕組みとその構築のプロセスを考える。
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