要旨
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1990年代初めに卸売からSPA(アパレル内蔵型製造小売業)を軸とした事業への転換を果たしたワールドは、実用衣料にファッション性を加えたFCOM市場に力を入れ、次々にストアを立ち上げている。なかでも、2000年春に立ち上げ、郊外型ショッピングセンターを中心に出店を重ねるストアブランド「ハッシュアッシュ(HusHusH)」は団塊ジュニア世代の女性の支持を受け、5年足らずの期間に113店舗、店舗売上145億円を達成するまでの急成長を実現した。権限委譲と仮説・実行・検証・修正のマネジメントサイクルという同社の改革手法のもとで、このような成果をあげるに至った要因は何であったのか。ブランド開発から店頭販売に至る軌跡を追うことで、FCOM市場における成長の可能性とブランド成功の要因を考える。
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