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著作分類 IIRワーキングペーパー
著者 木村めぐみ
論文タイトル 英国映画産業における創造的転回 クリエイティブ産業の20年
機関名 一橋大学イノベーション研究センター
ナンバー WP#17-11
公開日 2017/05/24
要旨 本論文では、英国映画産業を事例に、創造的転回について検討した。創造的転回とは、知識の問題の解決を前提する、情報技術の進歩への適応のプロセスである。ブレア政権期以降の英国では、映画産業を含むクリエイティブ産業についての思索、観察、研究を通じて、情報技術の進歩への適応を進めてきた。第一に、英国映画産業は、ブレア政権期以降、「デジタル時代の世界の映画のハブ」になることを目標に掲げ、映画という製品やサービスだけではなく、撮影地や技術とスキルの集積地として発展することによって、過去に例がない経済成長を見せている。第二に、クリエイティブ産業とは、人とその仕事についての議論を進めるために「創られた産業(イメージ)」であり、映画や音楽、デザインなどの産業は、その観察や描写を目的に、クリエイティブ産業に「選ばれた産業」である。第三に、政府として最初にクリエイティブ産業という言葉を使ったのはオーストラリアであったが、クリエイティブ産業についての知識(経験、意味、合理性)を創造し、形式化してきたのは英国である。英国は、クリエイティブ産業を通じて、科学、芸術、技術に関与する人やその仕事のみならず、情報社会においてイノベーションを実現する人や組織についての思索・観察・研究を進めているのである。
備考
参考URL
ラベル クリエイティブ産業
登録日 2017/05/24

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