要旨
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地域ブランドの取得は地域経済活性化のきっかけとなりうる。しかし,これは当該地域の持続的な経済成長を保証するものではない.地域ブランド取得という事実に安心し, 各プレーヤが積極的な関与をしなければ、さらにそれらを普及させるシステムが構築されなければ、実際、経済成長を成し遂げることは難しい.地域ブランドの取得に関わった各プレーヤは、なぜ、積極的に地域ブランドの取得とその後の製造、販売、普及活動に取り組んだのか。また、彼らのどういった行動やシステムが、地域ブランド取得をその後の経済成長に結びつけたのか。本稿は、豊岡市の「豊岡鞄」の事例を分析し、地域ブランドの取得による経済成長が,どのような原動力とシステムの構築によって可能であったのかを示す。
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