要旨
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株式会社ぴあは、1972年に矢内廣氏を中心として学生7人が立ち上げた企業である。今や情報があふれる時代となったものの、「ぴあ」が出版された1970年初頭は、映画やコンサート、演劇などの情報誌が存在せず、「見たいものを見る」ための情報提供が不十分であった。また、仮に情報を入手したとしても、チケットの流通体制が十分に整備されていなかった。当時の若者が求める多様な情報を提供し、チケットの流通体制を整えてきたのが、ぴあの主力事業となる出版事業とチケット事業である。本ケースは、出版事業、チケット事業を中心に歴史や現況を整理し、事業分析を行なうことを通じて、事業経営哲学の在り方を考えるための材料を提供するものである。
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