要旨
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近年、アウトドアやスポーツウェアの分野で「高機能×低価格」を強みに一般消費者にも人気のワークマンは、1982年に設立された主に建設技能労働者向けのワークウェアおよび関連用品の小売チェーンである。ベイシアグループの子会社として、トップダウン経営の下、独自のオペレーションスタイルとビジネスモデルを構築し、全国にフランチャイズ展開を進めてきた。個人の職人向け作業服というニッチ市場で国内トップの地位を確立した同社は、2010年代に入ると市場の飽和を感じ、土屋哲雄のリーダーシップの下で改革に着手する。エクセルを使ったデータ分析の徹底、フラットな風土作り、インフルエンサーを活用したマーケティングなど次々と革新的な取り組みを実施し、この10年間で店舗数・売上高ともに急成長を遂げ、アパレル業界においても注目を集める存在となった。本ケースでは、ワークマンの変革の軌跡をたどり、その成長要因を探る。
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