要旨
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東洋製罐は、持続的な技術革新によって製缶業界をリードしてきた。1992年、同社は日本独自の製缶技術でタルク缶を開発し量産化に成功した。タルク缶の特徴は、CO2排出量の削減や潤滑剤・クーラントを使用しないために洗浄用の排水も不要となる等、環境負荷の少ない生産工程にある。また、従来必要であった塗装工程が不要となるために、後工程において耐圧性を高める加工が可能となり、陽圧缶だけでなく陰圧缶にも共用できるようになった。同社は常に業界をリードする新しい容器技術を実用化してきた。同社の技術革新の歴史の一つ、タルク缶の開発プロセスをたどる。
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