要旨
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わずか十数年ほど前には1%程度の普及率であった携帯電話は、利用エリアの拡大、端末の技術革新、インターネット接続サービスの開始など、さまざまな要因が貢献し、今日、多くの人々に利用されるまでに発展した。なかでも、より小さく、軽く、バッテリーも長持ちする端末の登場は携帯電話の普及を牽引する重要な原動力となったが、それはさまざまな技術革新を結集して実現したものだった。その1つが、松下電子工業が開発した小型・低消費電力のGaAsパワーモジュールであった。本稿では、同社がGaAsパワーモジュールを開発、事業化していった過程と、その後の事業展開をたどる。
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