要旨
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Suica、PASMO、ICOCA、Edyといった各種電子マネーのおかげで、切符を購入しなくても改札を通れたり、カードをかざすだけで買い物ができたりするようになった。これらのカードに使われている技術はすべて、ソニーが開発したFeliCaという非接触型ICカード技術である。もともとは、1980年代後半に運送業者の仕分け用タグとして開発された技術であるが、その後、鉄道の電子乗車券用に転用されるようになった。当初デバイス事業としてスタートしたFeliCa事業は、その後、携帯電話会社や金融機関などとの提携を進めることによって、さまざまなサービス事業を取り込んできた。本稿では、事業モデルの開発と今後の展望を中心に記述する。
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