要旨
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今では、セイコーエプソン(エプソン)を支える中核事業となったインクジェット(IJ)プリンター事業。しかしそこに至る道のりは決して順風満帆ではなかった。特に1980年代中盤、米ヒューレット・パッカードとキヤノンが発売したバブルジェット式IJプリンターは、エプソンの事業基盤を根底から崩壊させかねない大きな脅威となった。そこでエプソンは、従来のピエゾ式IJプリンター技術の改良に全社的に取り組み、画期的なMACHヘッドを生み出した。本ケースでは、このMACHヘッドが生まれた経緯から、その後のカラー化、業務用事業の展開を含むエプソンのIJプリンター事業の流れをくわしく記述する。
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