カゴメの組織変革と消費者との接触機会拡大戦略
尾田基
CASE#22-01 一橋大学イノベーション研究センター (2022/06/02)
本論では、カゴメの 1990 年代後半から 2000 年代の組織改革と新事業開発を、最終消費者との接触機会を増やすという観点から整理し解釈する。カゴメは 1980 年代に進めていた多角化から方針転換し、1990 年代後半からは「集中と成長」を掲げ、職能制組織から事業部制組織に近い組織体制へと変更した。その後、様々な改善活動や新事業開発が…
尾田基
CASE#22-01 一橋大学イノベーション研究センター (2022/06/02)
本論では、カゴメの 1990 年代後半から 2000 年代の組織改革と新事業開発を、最終消費者との接触機会を増やすという観点から整理し解釈する。カゴメは 1980 年代に進めていた多角化から方針転換し、1990 年代後半からは「集中と成長」を掲げ、職能制組織から事業部制組織に近い組織体制へと変更した。その後、様々な改善活動や新事業開発が…
竹田太樹:木村めぐみ:延岡健太郎
CASE#20-01 一橋大学イノベーション研究センター (2020/03/31)
本稿は、マツダがディーゼル車の技術革新を遂げた経緯について書かれている。マツダは経営環境の悪化や社会環境の変化から国内市場からディーゼル研究から手を引いていた。そんな中、マツダはNEDAが募集するプロジェクトに参加することになり、研究資金を得て研究を再開した。プロジェクトでは燃料の低温化・混合気の希薄化の技術開発が行われ、結果として高い…
森田慧 : 松嶋一成
CASE#19-07 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/28)
日本の農業は担い手不足や耕作放棄地の増加など、様々な課題を抱えている。地方では農業が基幹産業の一つとなっている為、その衰退は地域の経済やコミュニティの崩壊を招きうる。 一方で、有力な大規模経営体が核となって地域を活性化させていく事例も見られる。本稿が取り上げる有限会社樫山農園(徳島県小松島市)は、ICTなどの先端的な技術や設備を積極的…
小林信也 : 江藤学
CASE#19-06 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/28)
地域に存在する未利用資源の有効活用は、地域イノベーション創出における大きな一つの手段である。しかし、未利用資源が長期に渡って未利用のままとなっていることには当然何らかの要因があるのも事実である。鹿児島県においても同様のことが当てはまる。鹿児島県はその大部分をシラス台地と呼ばれる火山噴出物に覆われている。シラスは固結性が弱く、透水性が高い…
三浦友里恵 : 青島矢一
CASE#19-05 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/28)
石川県七尾市は能登半島の中央部に位置し、約5万人と能登地方における最大の人口を抱える中心都市である 。天然の良港である七尾港を持ち、江戸から明治中期にかけては海運の物流拠点として繁栄していた。特に、当時の物流の大動脈であった北前船の寄港地として、七尾和ろうそくや米など、能登の物資を日本海側の各都市へ輸送し、北海道からは昆布などの海産物を…
西原友里子 : 兒玉公一郎
CASE#19-04 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/28)
製パン企業であるタカキベーカリーは、広島を拠点とするアンデルセングループの傘下で、特にホールセール分野のパンを主力とする。アンデルセングループは、①妥協のない本物志向、②商品を売る前に生活を売るという姿勢、③長期的視野での人材の育成、といった側面で顕著な特徴を有している。タカキベーカリーが2005年に発売した「石窯パン」は、従来のホール…
谷口諒
CASE#19-02 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/28)
近年、地域活性化に向けた施策として、「産業観光」が注目を集めている。産業観光は、従来型の観光とは異なり、学習や体験といった要素を備えている点に特徴がある。文化財だけでなく、高度な技術を有する産業現場や農林水産業の現場も産業観光の対象となり得るため、多くの地域において産業観光を実施できる可能性がある。しかし、産業観光を実現し、持続的に運営…
高永才 : 成井裕子
CASE#19-03 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/28)
地域ブランドの取得は地域経済活性化のきっかけとなりうる。しかし,これは当該地域の持続的な経済成長を保証するものではない.地域ブランド取得という事実に安心し, 各プレーヤが積極的な関与をしなければ、さらにそれらを普及させるシステムが構築されなければ、実際、経済成長を成し遂げることは難しい.地域ブランドの取得に関わった各プレーヤは、なぜ、積…
寺本有輝: 水野未宙也: 谷口諒
CASE#19-01 一橋大学イノベーション研究センター (2019/03/01)
イノベーションの創出は地域経済を活性化しうるが,当該地域の持続的な発展を必ずしも保証しない.むしろ地域は,生み出したイノベーションとそれに伴う成功体験に縛られることで,環境変化に適応していくことができず,衰退していく可能性もある.では,そうした問題に直面した地域は,次なる成長に向けた取り組みをいかに進めていくのであろうか.本稿は,鯖江…
尾田基:江藤学
CASE#18-01 一橋大学イノベーション研究センター (2018/05/01)
ヤマコ武田商店は、マグロを塩竃魚市場で買い付け、解体加工し、仲卸を通さずに小売店に産地直送する事業を行っている企業である。東日本大震災からの復興過程において、ヤマコ武田商店では急速冷凍機械を用いたマグロのタイムシフトビジネスを開発した。旬であり豊漁期でもある秋に獲れたマグロを解体後に冷凍し、最も高く売れる12月に提供することを可能とした…
吉岡(小林)徹・木村めぐみ・江藤学
CASE#17-03 一橋大学イノベーション研究センター (2017/05/31)
地域における農林水産業の生産性向上は大きな政策課題である。高知県では、高知工業高等専門学校が地域内の農業・水産業、および、加工事業者と連携することによって、ファインバブルと呼ばれる微細な気泡を生み出す技術を確立し、それを生産の現場に応用することで生産性を向上させることに成功した。この事例から、地域における技術的なイノベーションの創出と、…
松原日出人
CASE#17-02 一橋大学イノベーション研究センター (2017/03/27)
本稿は,静岡県浜松市北区三ヶ日町を舞台に生じた地域イノベーションの事例を検討するものである。同町の地域課題とは,ミカン産地としてのブランド化が生み出してきた廃棄ミカンの存在であった。その問題克服に関わったのが,同町で食肉卸業に携わってきた株式会社フードランドを経営する中村健二氏であった。異業種の視点や技術の応用を通じて,それまで本格化し…
IIRケーススタディ
関連URL:
江藤学 : 木村めぐみ
CASE#17-01 一橋大学イノベーション研究センター (2017/01/19)
夕張市におけるズリ活用事業は、①地域が抱えている問題の解決を目的に、②地域が有する資源と、③地域の人・組織のアイデアとスキルを活用することによって、④地域で新規に創造された事業であり、⑤自治体や国からの政策的支援を受け、⑥経済効果が期待でき、⑦日本全国の地域、国、企業、その他非営利組織などに示唆を与える事例である この事業の中心となるの…
IIRケーススタディ
関連URL:
青島矢一:鈴木修
CASE#13-03 一橋大学イノベーション研究センター (2013/08/01)
久保田達也:青島矢一:高永才
CASE#13-02 一橋大学イノベーション研究センター (2013/05/01)
富士通の開発者が、他社より早くArFレジスト材料の開発に成功した理由には、アクリル樹脂に集中した点と、トレードオフ関係にある様々な技術要件を一度に解決しようとした点が挙げられる。これは開発者が当初から最終的な工業化、製品化を強く意識していたことが背景にある。中央研究所ではなく事業部内の研究所で開発を進めたことで、別材料の工業化で苦労する…
Fukushima, Eishi
CASE#13-01 一橋大学イノベーション研究センター (2013/04/23)
This case study is the result of research undertaken for the Research Project on Okochi Prize Cases, which is being conducted with financial support from the Dynamics of…
藤原雅俊
CASE#12-12 一橋大学イノベーション研究センター (2012/11/12)
新東工業は、産業の根幹を成す鋳造産業で世界を代表する会社である。同社は「エアレーション造型法の開発と実用化」で新たな鋳造製造法を開発した。開発成果としては、小型化、鋳造精度の向上、作業環境の改善、電力生産性の向上の4点が挙げられる。本稿は同社がこの成果を上げるまでの開発過程、開発した造型法の実用化過程を記録している。同社は開発コンセプト…